南極観測隊が幌加内で活動をしていることを知っていましたか?

地域イベント

4年ほど前から、幌加内町にある朱鞠内湖では南極観測隊の方々が活動し、南極観測に向けての訓練や準備を行なっています。

意外と町民も知らず、幌加内高校の生徒もほとんど知らない彼らの活動。

なぜ幌加内なのか?どういう活動をしているのか?どのような人が行なっているのか?

知られざる実態をこちらのブログで紹介していきます。

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南極観測隊とは?

南極に昭和基地があることや、南極を探検している人などを知っている人はいますが、実際に南極観測隊がどのような観測を行なっているかを知っている人は多くないかもしれません。

と、言っても南極での観測は色々な調査を行なっており、生物の調査を行う人もいれば、地層の観測や水質など、多岐にわたる調査を行い、日本人のみならず世界各国から様々な調査隊が南極に基地を作り研究と観測を行なっています。

滞在期間は数ヶ月間から行い、日本人は主にオーストラリアから船に乗り観測へ向かう人々が多いそうです。ちなみに到着までは2週間ほど。

南極観測隊と言っても、全ての人が研究所の人で構成されているグループではなく、大学院生や教授なども同じグループに入り観測を行います。

なぜ幌加内?

ご存知の通り、幌加内町は日本でも有数の極寒地帯。

特に朱鞠内湖のある朱鞠内地区は日本の最寒地でもあり、凍った湖の上でワカサギ釣りなどができることでも有名ですが、そんな環境が彼らにとっては良い実践の場として活用されています。

特にここ近年では環境の変化などで、湖が凍らなかったり、環境が整わなかったりすることもあり、朱鞠内湖での活動が彼らにとって最適な場所となっています。

これらの条件の中、機材の動作確認や実践を想定したトレーニングなどを朱鞠内湖で行います。

南極についてから機材トラブルなどで観測が行えないとなると、全く活動ができなくなり、そういったことにならないように、また、そうなった時の為に朱鞠内湖での実践トレーニングが必要になってくるというわけです。

どのような人?沖縄琉球大学?

今回の訓練の中には沖縄の琉球大学の教授もメンバーとして入っていました。

さて、南極の観測で沖縄琉球大学?と思った方もいるかもしれません。

実は、南極の海にも珊瑚が生息しており、琉球大学の教授は珊瑚の研究と観測で南極へ足を運ぶことも、可能性としてはあるそうです。

多くの人は暖かい地域の海での珊瑚をイメージしますが、南極にも珊瑚があり、研究をする人にとっては、魅力的でまだまだ未知な海の生物なのかもしれません。

また、観測を行う大学院生なども、必ずしも南極での観測を目的としているわけではなく、元々は地層の研究をしていた延長で南極の地層も研究が必要になった、など、それぞれがそれぞれの目的とそれぞれの入口から観測隊に加わっています。

観測隊のスキル

時には、何かのトラブルで命を落とすこともあるかもしれない、南極というハードな大陸。

観測隊は、ただ観測ができれば良いというわけではなく、普段とは違う環境の中で生き延びるために様々なスキルを持ち合わせることが必要です。

時にはスノーモービルの修理スキルや、怪我をしたときに縫合をする技術など、一般人が持ち合わせていないスキルや経験値も持っています。

また、基地では料理人や医者、基地を管理する人などもいるようですが、観測隊が常に基地にいることはあまりないそうです。

観測内容によっては大陸の真ん中でテントを貼り、雪中キャンプを何週間も行うこともある過酷な状況。

その中で観測や研究を続けるには、熱意はもちろんですが過酷な環境で生き延びるスキルも必要になります。

研究者や観測者はマルチな才能と技術が必要な仕事なのです。

僻地だからこそ

ご存知の通り、幌加内町は人口1200人ほどの小さな町で極寒豪雪の、気候的には厳しい環境下です。

しかしながら、このような町があるおかげで彼らのような観測隊が国内で実践トレーニングを行うことができる貴重な場所でもあるのです。

南極観測隊があることを知っている人や、どんな観測をしているのか知っている人はいても、国内でどのような活動をどこで行なっているかなどを知っている人は、ほぼ皆無に等しいかもしれません。

ぜひ、幌加内町を知ったついでに、このような活動がこの町で行われているということを、多くの人が知り、いずれこのような仕事を目指す生徒が幌加内高校からも出てくるようになると、互いにとって意義のあることかもしれません。

極地研のサイトはこちらから↓

南極観測|国立極地研究所

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