幻の魚イトウを幌加内で守る人々と働くその姿勢

学校の授業

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幌加内を代表する魚イトウ

釣り好きな人でなくとも、一度は耳にしたことがあるかもしれない魚、イトウ。

国内最大の淡水魚であり絶滅危惧が囁かれている魚でもあります。

幌加内の朱鞠内(シュマリナイ)地区ではイトウの保護活動に取り組み、自然環境を守りながら人間との共存に取り組んでいる方々がいます。

これらの人々の影での取り組みが、多くの人を巻き込み幌加内のイトウは守られ、繁殖を続けてきました。

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大きなものでは1mを超え、15〜20年の寿命がある魚です。

サケ類などの魚は一度の産卵で死んでいくのに対し、イトウは何度も産卵をすることができる稀な魚であることも特徴の一つです。

関わる人々

イトウの保護活動はもちろん、今回の採卵作業では様々な人々が関わって作業に参加をしました。

北海道大学大学院の環境科学院や、北見市にある「山の水族館」、地域の人々や幌加内小学校など。

専門家から、幌加内高校を含めた小学校など学びの一環として関わることにより、これらの活動の意義と地域の探求に目を向けます。

また、見学だけではなく実際にイトウに触れて実態を知ることも、とても大切なプロセスとなります。

特に高校の授業では多くの学校がSDGsの取り組みを行い、持続可能な世界の在り方を創作しています。

これらの視点からも、決して小さな学びではありません。

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採卵の様子

まずは普段飼育している生け簀の水を少なくし、イトウを捕獲して別の水槽に移します。

全てのイトウの移し替えが終わったら、今度はイトウに麻酔をかけて一定時間のみ眠らせます。

眠らせている間に、メスのイトウはお腹に溜まった卵を人の手で搾り出し、そこにオスの精子をかけていきます。

この間、北海道大学大学院の環境科学院の方々は、イトウの個体を調べたりウロコをとってイトウの年齢を調べます。

イトウの面白いところは、木の樹齢のようにウロコの年輪から年齢を測ることができることです。

そして5月末には卵の放流して繁殖を行います。

卵の放流は幌加内高校も昨年より参加していますし、町内の小学校なども携わっています。

現在イトウは北海道のみ生息している魚で、道北に位置する猿払川、天塩川、朱鞠内湖などが主な生息地域です。

〝好き〟を仕事にする人々

イトウの保護活動に関わる人々の姿勢から学べることは、単純に自然環境を保護するためだけの学びではありません。

彼らは自分たちの〝好き〟を生業として、仕事をしています。

「俺たちは遊びのプロだから」

作業の中でも、何度も口にするその言葉と笑顔は「活き活き」とした表情に満ち溢れ、働くことの楽しさも伝えてくれます。

必ずしも全てが揃う便利な都会での仕事や生活ではなく、幌加内という北海道の小さな町で生計を立てて自分たちの好きなことを仕事にする。

これらの生き方や姿勢は、少なからず幌加内高校の生徒にとっても魅力的な大人の在り方であったかもしれません。

〝遊び〟を突き詰めて仕事にするということは、その道のプロになるということであり、楽しく働くということは、魅力の溢れる大人の背中でもあり良き指針となります。

まとめ

自分たちの好きを見つけて仕事にする。

それらを突き詰めた先には〝本気〟の姿が現れます。

その〝本気〟で自分たちのフィールドを保護すること、その〝本気〟で自然環境に貢献すること。

絶滅危惧に瀕する自然を保護することは簡単なことではなく、さらに多くの時間と労力を要するものであり、一人だけで行えるものではありません。

これらには地域の人々の支えと理解、そして後世に残す姿勢や教育が不可欠です。

町のことを学び、町の人々の想いを知ることは幌加内という小さな町にとって必要な学びになります。

幌加内高校では「イトウ」という幻の魚を通して、自然形態や楽しく働く大人の姿勢であり、それらに関わる人々から多様な価値観を教えてもらいます。

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