幌加内高校の1年生は宿泊研修で地域と地域のフィールドを学ぶ

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朱鞠内(シュマリナイ)という地域

幌加内町には朱鞠内という地区があります。幌加内の街中より車で45分。

全国のキャンパーから「聖地」と呼ばれる朱鞠内湖キャンプ場は、夏は多くのキャンパーと釣り人が訪れ、冬にはワカサギ釣りのメッカとしても有名な湖です。

朱鞠内湖周辺の自然環境は、多くの原生林が残っており様々な研究者が色々な研究を行なっている場所でもあります。

その中でも有名なのが「幻の魚」と言われる「イトウ」であり、幌加内高校ではイトウについても地域のフィールドから学びます。

SDGsを学校でも取り組むようになった昨今では、このような活動がとても重要な位置付けになってきます。

「幻の魚イトウ」を学ぶ

幌加内には長きにわたって朱鞠内湖の自然環境を保護し、多くの人々がアウトドアライフを自然と共存しながら遊べるように下支えを行なっている方々が存在します。

そのような方々が幌加内高校の課外授業に携わり、学びを与えてくれるおかげで地域のフィールドや自然環境を深く学ぶことができます。

その中でも貴重な存在として知られる「イトウ」の繁殖や保護は、町にとっても彼らにとっても大切なこととなります。

SDGsも含め、持続可能な未来を形成するにあたって、このような活動を行なっている方々と肌を合わせて学びを得ることは決して小さなことではありません。

自分たちの生活する町でどのような環境保護が行われているのか、そしてそれらに関わる人々の声を聞き小さな気づきを得ることも大切なことです。

地域の産業を学ぶ

幌加内を代表する産業は「そば」です。

町内にあるそば工場や、地域の人々の支援により幌加内高校の生徒も、町を代表する産業を学びます。

学校の授業でも必修科目として取り組んでいる「そば打ち」ですが、どのような形で工場で加工されているかなどは知りません。

地域の方々がそば打ちの講師として訪れる幌加内高校では、地域と高校の連携も行われています。

また、地域の方々が町の歴史を保存するために残している旧駅などを訪れ、町の歴史を学びます。

多くの生徒が町外からやってくるため、このような町の歴史を聞くことにより幌加内という町への認識を深めます。

地域の産業や歴史を宿泊研修を通して学ぶことにより、地域のフィールドを学びます。

仲間との協力から学ぶもの

宿泊研修ではピザ作りやカレーラース作りを通して、仲間との協調性を養います。

通常授業内でも調理に関する授業が多い幌加内高校。

少人数の中で仲間との協力から、人間関係や複数人で何かを作り上げるというコミュニケーション能力を高めます。

また、普段接することのない大人のスタッフから作り方などを学ぶことにより学校の教員以外の社会人ともコミュニケーションを養います。

自分たちでアイディアを

カレーライス作りでは、各班に分かれて班ごとのカレーライス作りを行います。

調理を通す中でアイディアを出し創作をすることにより、自主的な行動を養います。

また、すべての工程を簡素に行うのではなく、アウトドアでの調理方法や手間をかけることで普段とは違った経験を積み上げます。

楽しく、そして自主的に行うことにより仲間との協調性も強くなります。

地域のフィールドを使うということ

幌加内高校では、地域のフィールドを使った探求授業が多く行われています。

特に広大な自然環境や原生林がそのまま残っている幌加内では、自然を通して様々な学びを得ることができ探求にも向いている土地柄です。

地域に住む人々も幌加内高校に協力的にサポートしてくれることにより、これらの授業も成り立ちます。

地域のフィールドだけではなく、地域の人々と関わることによってさらに深く地域探求を行います。

幌加内高校の多くの生徒は、幌加内町外からやってきているため、1年生のうちに地域のフィールドを学ぶことは大切なことなのです。

まとめ

幌加内高校の1年生の宿泊研修は毎年6月に行われています。

入学して慣れてきた頃に、地域のフィールドを学び周囲との連携で何かを作り上げることで、色々なことを経験してもらいます。

幌加内の歴史から、幌加内の自然や産業まで。

その中で自主性や行動力を磨き、そして仲間とのコミュニケーション能力も養います。

様々な場面で地域の人と携わることにより、高校内だけでは学ぶことのできない経験を積むことが、社会に出た時に役立つのではないでしょうか。

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