小さな町の高校だからできること。授業の一環として行政に提言

学校の授業

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町の課題について考える

社会科の授業の一環として昨年より幌加内高校で行なっている「行政への提言」。

小さな町だからこそ、行政や自治体との距離も近く、直接行政へ提言を行うことができるのがこの授業の醍醐味です。

町長をはじめとして役場で働く方々や、町議員の方々が耳を傾ける中で、高校生が提言を行うことは、とても意義のある経験です。

また提言を聞いてくれる方々にとっても、普段聞くことのない高校生からの生の声に参考にしてもらえる部分があるのではないかと考えています。

でも提言ってどんなことを提言したの?

それでは幌加内高校の高校生が、どのようなことを町や行政に提言したのか見てみましょう。

4つの班に別れて

提言を行う際に4つの班に別れてそれぞれのカテゴリーを作りました。

  • 農業・産業班
  • 教育班
  • 医療・福祉班
  • 観光班

3〜4名で一班とし、各カテゴリーで提言課題を捻出します。

農業・産業班

幌加内の自治体ではFacebookを主に情報発信の媒体として使用していますが、もっと若年層に向けた発信や効果的な発信をするべきだと提言をしました。

Facebookの利用年齢層は他のSNSに比べて比較的高く、インスタグラムやツイッターをもっと活用した方が若年層には効果的です。

またTiktokなどのアプリでの動画を使った町の情報発信を提案しました。

教育班

幌加内高校を卒業後も町に残れるような職場環境作りの提案や、町内の小学校や中学校とのさらなる交流を提言しました。

町の人口が少ないが故に、働くことのできる場所も限られ、高校卒業後に幌加内町へ残る選択肢はあまり高くはありません。

卒業後も町に残る選択肢を増やすことで、町の活性化を創出できるとの考えからです。

小学校や中学校とは定期的な交流を持つことで、高校が身近な存在であるということを町の子供たちへアピールしたいという理由からです。

医療・福祉班

国内でも有数の積雪量を誇る幌加内では高齢者の雪かきが、一つの問題となっています。

力作業のいる雪かきをアルバイトとして高校生が請け負うことによって、高齢者の負担を減らし、雪かきで得た報酬を町で使うことにより、経済の循環を促します。

また医療・福祉に力を入れ、それらの強みをアピールすることで町外からの移住者を増やしてみたはどうかという提案を行いました。

観光班

観光業では他の町や市とコラボを行い、イベントなどを行うことや、他の町でのイベントに参加して幌加内町のアピールをすることを提案しました。

他の自治体とのコラボやイベントの参加を行うことで、内から外へと活動の幅を広げます。

そうすることによって、今まで幌加内町を知らなかった層へのアピールを促し、町に足を運んでもらえるようになるのではないかとの理由からです。

自治体との近い距離

これらの提言を行う前に、自治体のそれぞれの担当者からヒアリングを行いました。

授業の中でこれらのことを重ねることで学生自身、このような仕事に従事する人々と対等に会話をする経験を得ていきます。

学校の先生だけではなく、町内で働く様々な大人と接することで小さな町でも社会性を養うことができます。

小さな田舎町の高校ではあるものの、大きな町の高校では得ることのできない授業を経験できることが幌加内高校の授業の特色です。

学校だけではなく、様々な経験を学ぶのに、町のフィールドや自治体を利用して成長できるのが、小さな学校の強みなのです。

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