幌加内高校は地域住民の方々も講師として授業を行う

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誰もが知っている有名人

幌加内高校の授業で行われている〝そば打ち〟の授業。

多くの時間は高校の教員がそば打ちの授業を行なっていますが、時より地元でそばの生産に大きく貢献している坂本さんを講師として招くこともあります。

長年に渡り、町内でそばに関して深く関わり町内では誰もが知っているほどのそばの名人です。

坂本さん自身も幌加内高校にやってくる生徒に対して、親心のように接してくれ、長年生徒からも人気のあるそば講師です。

そばに対する愛情と生徒への愛情

北海道で人気雑誌の表紙を飾るほど、知名度と貢献度のある坂本さんは職人として長年そばに関わってきました。

しかしながら職人気質のような厳しさで生徒に接することはなく、そばに対する大きな愛情と、孫を見るような深い優しさで幌加内高校の生徒への指導を続けてくれています。

また、高校で年に2、3回行われる「幌高商店会」ではできる限り足を運び、生徒たちが作る作物や加工品を必ず購入していきます。

「坂本さんの指導は上達しやすい」

そんな声が生徒から聞こえてくるほど、ベテラン講師のそば打ち指導は彼らの心にも響いています。

習字を通して芸術を

高校の授業科目で設定されている「芸術」の分野。

幌加内高校では「習字」が授業として組み込まれています。

地元の幌加内で長年生活をしてきた古屋さんは、習字の指導を通して幌加内高校の生徒へ芸術を学ばせてくれます。

古屋さんの優しさに生徒は甘えながらも、教員とはまた違った目線で接してくれる古屋さんの授業は生徒にとっても飽きのこない授業になっています。

多くの人々がパソコンで文字を打つため「字」を綺麗に書くことがなくなってきた今の時代。

習字を通して、綺麗な字が書けるようになることで、他の人にはないスキルを身につけることができます。

特に日本の「習字」は海外では〝特殊スキル〟になっているので、大人になった時にここで学んだ習字のスキルが自身を助ける特技になるかもしれません。

教員とは違った経験を

講師とは違う立場で、地域住民として幌加内高校の用務として働く上野さん。

普段、生徒に何かを指導するような機会は多くありませんが、幌加内という町で長く育ち、山で生活をする野生動物や自然環境に関して知見のある地元民の一人です。

私生活では時期になると古い友人と山に入り、鹿撃ちなどの「マタギ」を行います。

時より学校に鹿肉などを持ってきては、教員などに配ることも。

町の中心部から外れた環境で生活を行い、典型的な北国での田舎暮らしを続けている大人の一人です。

学校のことはもちろん、自身の家のことまでオールマイティーに全ての用務をこなす上野さんは、生徒の学校生活を影で支える地域住民の一人でもあります。

農業助手を行う優しいお母さん

農業高校の幌加内高校では、畑を管理する助手を務める地域住民の方々がいます。

時には生徒と一緒に土をいじることもありますが、生徒がいない夏休や休みの日などは農場を管理する教員や助手の方が手入れを行います。

助手の方々も生徒と長い時間を過ごすことは多くはありませんが、少人数の学校であるため、生徒に関しては遠くから見守ってくれています。

長い間幌加内で生活をしているため、助手で携わる方々も幌加内高校の生徒の変化を見続けています。

卒業をした方々

幌加内高校の教員や事務として働く人の中には幌加内高校の卒業生が多くいます。

若い頃に自分たちが過ごした母校で、後輩を指導し生徒に関わることで母校と後輩を支えています。

町立の高校らしく、近い存在として先輩が携わってくれることにより、過去の幌加内高校や町の過去などを伝え聞くことができます。

また幌加内高校を卒業した人にとっては、自分の母校で働ける嬉しさも少なからずあります。

今いる生徒の中からも、いつか幌加内高校に携わりを持てる人が出てくると、今携わっている卒業生も嬉しく感じます。

まとめ

幌加内高校で働く多くの人々は、地元幌加内にゆかりの深い人々です。

多くの生徒が大きな都市の札幌や旭川からやってきていますが、地元の幌加内からやってくる生徒と共に授業を学びます。

幌加内を離れると講師を含め、地域の方々と触れ合うことは少なくなるかもしれませんが、講師を含めた幌加内の人々は高校生との時間は貴重なものです。

時には優しく、時には厳しく接してくれる地域の方々から、町立高校ならではの距離感を感じてください。

大人になった時に幌加内の町に住む人々との関係が、自分の気がつかないところで役に立っていることもあることでしょう。

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