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朱鞠内湖漁業体験
幌加内町役場、観光協会、北海道大学、朱鞠内湖漁業組合、旅行会社などが連携を行い、幌加内にある自然のフィールドを活用して体験モニターツアーに参加してきた幌加内高校に在籍する「地域みらい留学生」たち。
幌加内高校の授業などでも時より訪れることもある朱鞠内湖では、ワカサギ漁に同行させてもらい漁の様子などを見させてもらいました。
自然の生き物ですので、獲れる日や獲れない日などもありますが、目的のワカサギ以外にも網の中には幻の魚と言われる「イトウ」やその他の生き物がかかります。
内陸部に位置する幌加内では、漁業を目の当たりにすることがほぼなく、これらの体験はとても新鮮味のある体験となります。
湖から見る自然
朱鞠内湖にボートで出るとボートのエンジン音以外は聞こえず、エンジンを切ると無音の世界に入ります。
静かな世界と、小さなボートを囲むように私たちを見つめる朱鞠内湖の大自然。
紅葉の始まりが訪れている幌加内では、湖面上から紅葉を見ることができ、時より野生の鹿などが陸から私たちを見ています。
ワカサギ漁という貴重な体験もさながら、大きな湖の真ん中から陸を見ることにより普段味わうことのできない感覚と感情も体感します。
まるで外国のような、まるで違う惑星にいるかのような、とても幻想的で神秘的な世界観です。
貴重な原生林
幌加内町では北海道大学が所有する原生林がありますが、朱鞠内湖自体も実は北海道電力が所有する珍しい湖です。
さて、北海道大学の研究員が常駐して研究を続けている幌加内の原生林。
幌加内では未だに手付かずの森や林がそのまま残りこれらの生態系や土地の環境変化を調べるために研究員はもちろんのこと、北海道大学の生徒たちも年に数百人と訪れます。
これらの原生林はとても貴重なものであり、町民であっても普段は北海道大学が所有する原生林の中には立ち入ることができません。
今回は、研究員たちと共にこれらの原生林でどのようなことが行われているのかなどを知る、貴重な機会をいただきました。
川の氾濫がもたらす恩恵
一般的に生活をする人々からすると川の氾濫は生活に被害を及ぼすものと感じることでしょう。
しかし、原生林のような場所にとっては川の氾濫がとても大切なものとなり、氾濫によって新しい自然の芽吹きや、時には生き物を助ける役目を果たすこともあります。
でも川の氾濫は自然を壊すのではないのですか?
実はそうとも限りません。氾濫によって倒木した木々から新しい植物が根を生やし成長していくことも多くあります。
それは倒木した木々でなければダメなのですか?
他の植物の育成競争に負ける植物は、土よりも倒木した木々の方がより強く育成するものもあります。
北海道では成長の強い「笹」が多く、その他の植物は笹の成長に負けて育たない植物があります。
これらの植物が芽を出すには、土壌よりも氾濫で倒れた倒木などの方が芽吹きやすいという自然形体が見られています。
原生林に住む魚「イトウ」
幌加内の朱鞠内湖に生息する「イトウ」は〝幻の魚〟と言われる代名詞を持ち、多くの釣り人が憧れる魚でもあります。
そんなイトウも北大の原生林に生息し、ひっそりと息を潜めています。
警戒心が強い魚としても知られ、簡単に見ることができるわけではありませんが、自然のイトウが卵を産み繁殖していくためにもこれらの原生林はとても貴重なものとなり、またそれらを保護する人々がいて成り立つものでもあります。
イトウの生態系の調査などは、幌加内の原生林に限らず他の場所でも行い、自然環境の保護や次世代へ繋げるものとして多くの方が関わりを持っています。
なぜ貴重なのか
北海道という土地は元々アイヌ民族の土地であり、倭人(日本人)の土地ではありませんでした。
明治維新以降、多くの倭人が北海道に入植し開拓を始めたことにより、様々な場所で木々の伐採や道路が建設され自然環境の変化もありました。
もちろん、幌加内も例外ではなく土地開発などを経て今がありますが、その中でも原生林が残っていることは自然環境にとっては良いことです。
さらに、広葉樹林と針広混交林が同じ場所に広く生息している地域はとても珍しく、その一つが幌加内というわけです。
研究者たちにとっては、このような自然環境を持ち合わせている場所で様々な研究と自然保護活動が長年に渡り行われ守られてきました。
周知をする活動
今回はモニター体験ツアーという試みで、開催されましたが北海道大学や幌加内役場、朱鞠内湖漁協などは、様々な形で地域住民やこれらに関わる人々へ対して周知活動を行なっています。
特に、高校生のような生徒にとってはSDGsという取り組みも含めて、持続可能な自然環境の保護活動などを目の当たりにすることは、良き経験となることでしょう。
また、普段足を踏み入れることのできない場所から得る情報も多く、北海道大学の研究者たちの説明を受けながらの観察は大切な知識として蓄積されます。
高校生活する町の自然環境がどのように守られ、研究されているかを知ることは、いずれ自分たちの町に帰った時に役立つものもあるでしょう。
まとめ
今回は色々な機関が関わったことにより、これらの体験を経験することができました。
昨今、教育界でも重要視されているSDGsの観点を始めとして、これらの保護活動などを行なっていることを知ることで、様々な角度から興味を持ってもらい、引き継いでもらいたいこともあるでしょう。
また、これらのことを情報発信することで、幌加内高校としても幌加内町の自然環境を多くの人に知ってもらい興味を持ってもらうことが好ましく思います。
キャンパーや釣り人の聖地と呼ばれている朱鞠内湖。
朱鞠内湖を含め、周囲の自然環境ではこのように情熱を持った方々が多く関わり、自然保護や次の世代に残すべきものとして繋いでいるものでもあるのです。
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